ハートにモザイク

ライトに映ったシルエット

ここに光あれ


特別な季節が増えた。

淡い紫と鮮やかな緑。コントラストが美しい紫陽花を見つめながら、季節が巡る度、今から残す気持ちたちを思い出すんだろうなと思った。

 

 

 


滝沢歌舞伎のメールで、春の訪れを知ることはいつのまにか体に染み込んでいた。ただ、今年は例年とは違った。別舞台と日にちが被っていたから、まさかめぐろくんが出演するなんて考えもみなかった。そして出演者に連なる「目黒蓮」という名前。友人からよかったねと言われるのが少し照れくさくて、にわかには信じられなくて、それでもうれしさはこみ上げるばかりだった。めぐろくんが思ってくれてるように、わたしにとっても滝沢歌舞伎は大事な大事な作品だから、充分な条件が揃わないことを踏まえても、それでもめぐろくんを、と選ばれたことが嬉しかった。

 

双眼鏡を掲げて君を探した。見つけた先はいつも真ん中か一列目だった。歌割りがあった。君だけの衣装を特別に拵えてもらっていた。鼠小僧の衣装が岡っ引きに変わっていた。WITH LOVEで主要メンバーとして名前を呼ばれた。

 

今年の歌舞伎の中でも「動きと表情だけで人生を表した」総踊りが特別にすきで。優しい目をして口角をすっと上げながら、凛と舞う姿は思わず呼吸を忘れるほどに美しく、まさに水面から太陽に向かって茎を伸ばして清く咲く蓮の花のようだった。


楽しさが溢れて思わず笑顔が溢れちゃうところも、唇を拭って観客席をハッとさせるところも、記憶のカケラで感情いっぱいに表現するところも、お水を被りにいったり被せたり(笑)するところもパントマイムみたいな(?)お手振りをするところも全部全部愛おしくて誇らしくて大好きだって気持ちが込み上げた。

 

一年前、シアタークリエで自信無さそうに控えめに立っていためぐろくんの背中はひと回りもふた回りも大きくなっていた。ここに辿り着く軌跡の中で、自信や勇気を携えてたくましくなっていくめぐろくんを見てきたから、点と点を繋いでやってきたのが今で、これからも未来に繋がっていくのかと思うともうずっとワクワクしちゃうなぁ。


桜が世界をピンク色に染め上げた春を越え、青梅雨が新緑を濡らし、夏はもうすぐそこまで来ています。夏のめぐろくんに早くこんにちはしたいなーー!!!

来年のお話なんて誰にもわからないけれど、めぐろくんはきっともっともっと素敵になっているんだろうな。そしてその舞台が滝沢歌舞伎だとなお嬉しいです。そして滝沢歌舞伎の益々の発展を心から願っています。滝沢歌舞伎2018年、大千穐楽おめでとうございます!