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ハートにモザイク

ライトに映ったシルエット

それ以上でも以下でもありません。


大きな飴玉が喉につっかかりながら奥深くへ進む。ザラメをまとった毒々しい飴玉を舌で少しころがすと、少しなめらかになって人工甘味料の甘みが口に広がった。糖が液体となって歯に纏わり付いていた。舐めても噛んでも一度口に入れるともうあとは溶けるだけだった。わたしとあのこの物語が途切れたのはいつだろう。踵がいつになっても磨り減らないのはわたしのほうだった。借りたままの本の結末はもう忘れてしまった。

「願いには時差があるのだ。神様わかって。」