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ハートにモザイク

ライトに映ったシルエット

欲を言えば 君の声が聞きたいんだ


夏の空を見上げて想うのは君のこと。この世に憂鬱なんて存在しないかのように広がる青。ピンクとオレンジが混ざり合うと、漆黒のインクが夜空に広がる。こんなに綺麗な季節なのに、一人取り残されている気分になる。イヤホンからは声が耳に伝うのに、当の志村はどこにもいない。今を生きる、なんていうけれどわたしは過去に足を取られてしまうよ。アイスクリームのようにしあわせを噛み締めて全て溶けてしまえばいいのになぁ。つぶつぶ苺がはいったピンク色のそれがいい。

恋してる誰もがスーパースター

ws snowman stage
 
会えそうで会えなくて 泣いたりした後で 声が届いちゃったりして 引き合ってる 絶対そう 君はどう思ってる? 
 
 
 

 
なんとなく、なんとなく来るんじゃないかなっていうささやかで甘んじた希望と、こないだろうなっていう諦めに揺られてた。だから、大阪に来るって聞いたとき、じわ〜〜〜〜っと嬉しいの波が押し寄せてきて、混沌としたものが澄んだ蒼に染まっていった。そこは太陽の光が照らすようにピカピカとしていた。
足元を掬われそうな時にわたしを明るいところへひっぱってくれるのはいつだって渡辺くんだ。
 
 
ステージに降り立ちメクルメクを踊る渡辺くんは渡辺くんだけの空間を纏っていて、まるで無重力にいるみたいだった。わたしこのひとが好きだ、と湧き上がってくる気持ちの高揚感と渡辺くんの無重力空間に吸い込まれて酔ったようにふわふわと心が満ちていった。
 
遠くで見る渡辺くんは並ぶとちっちゃくて、阿部くんを見上げてにこにこしてる渡辺くんが愛しくて、団扇を思わず抱きしめた。渡辺くんの名前が書かれた団扇。想いを伝えることのできる唯一の手段。わたしと渡辺くんを繋ぐもの。
 
そんな渡辺くんがバクステからわたしの目の前に来た。汗が伝う首筋を見たときに、やっぱり男のひとだ、とドキドキした。目の前に渡辺くんがいる。瞬きをしている。髪が揺れている。曲が終わってこっちを体ごと向けた。花道近くのアリーナから視線を落としていくうちに一瞬目が止まった。そのあとゆっくりと視線を少し上げて、わたしと渡辺くんの目が合った。そこにはテレビもスクリーンも、何の幅たりもなかった。流れた時間は一瞬にも永遠にも感じられた。息をするのも忘れるくらい、見惚れていた。
 
 
本編が終焉に向かうにつれて、たぶん、誰が見ても渡辺くんのメーターが振り切れていって。また新しい渡辺くんを知った気がして。このひとはあとどれだけの表情を見せてくれるのだろう。まだまだ離れられそうにないなぁ。一秒先の君にまた恋をする。
 
ちょっと早い、夏の忘れられない思い出の話。
 
 
 
 
 
 
 
 

それ以上でも以下でもありません。


大きな飴玉が喉につっかかりながら奥深くへ進む。ザラメをまとった毒々しい飴玉を舌で少しころがすと、少しなめらかになって人工甘味料の甘みが口に広がった。糖が液体となって歯に纏わり付いていた。舐めても噛んでも一度口に入れるともうあとは溶けるだけだった。わたしとあのこの物語が途切れたのはいつだろう。踵がいつになっても磨り減らないのはわたしのほうだった。借りたままの本の結末はもう忘れてしまった。

「願いには時差があるのだ。神様わかって。」

ハローいま君に素晴らしい世界が見えますか

「何かがあることを知っている」ことを知っていたくなんてない。曲がり角の先にあるものが綺麗な花であってもだいすきな人であっても影しか見えなければわたしにとって恐怖の対象でしないし、どんなに嫌いな人であっても影さえ見えなければ無いものと同然で、恐怖なんて感じなくて済む。そうしてどれだけのものを見失ってきただろう。どれだけ助けられたのだろう。目の前に山積みになっているシャツのボタンを閉めることに必死で世界が狭まっていく。わたしの怒りは結局自分に対してのものだ。誰かに認められたくて受け入れられたくて、でも見透かされたくなくて。自分を不幸のヒロインに仕立て上げてもう終わりだ消えたいって頭抱えてても次の瞬間にだいすきなひとの顔を見るとけろっととんだハッピー野郎に風変わりできる単純さ。大袈裟に言いたがりだから言葉にするけど本当にこのひとに生かされていると思う。きみのことだけ考えていたい。そんな気持ちだけを抱き締めて生きれたらいいのになぁ。やっぱり次の瞬間にまた消えたくなったりするからやっかいだ。新しい日々を変えるのはいじらしいほどの愛らしい。確かめ合うように声高々に叫び続けよう。

それは犬が虹を見たと言うことと同じことなんだ

スマホをどこにやったか見つからなくて、電話をかける。あぁ、そうだマナーモードにしたんだった、小さいと思った絶望が目の前に大きな波となって私に覆い被さる。いつもはあるはずのものがいきなり姿を消す。画面の向こうでは明るいBGMが鳴り響く。今日は五月の中旬並みの天気です。お洗濯日和ですね。髪の毛をくるくると巻いて、華奢な体に似合うフレアスカートを履いた、笑顔が似合うお姉さん。ゆるゆるとしたズボンを履いた私は思わずしゃがみこむ。絶望の波で濡れた髪を太陽が照らす。網膜がどんどんと曇っていくことをひどく冷静に感じる。つーっと背中に伝う汗で自我を保つ。そういえばジャケットのポケットに入れていたんだった。ほらね、あった。家で無くしたのだから絶対に見つかるんだよ。安堵を紅茶と共に流しこむ。今日は良い天気だ、洗濯物を干そう。おまけにシーツも干してしまおう。あれ、そういえばスマホをどこにやったっけ。

春のような恋でした

J
桜の蕾がほころび、暖かな風が吹く季節に、大きな決断をした君はそこにいました。

わたしがこの世界に戻ってきた頃、関西の中心として凛と構えている君の姿に驚いたことを今でも覚えています。あんなに端っこでおどおどしていたこがその美しい顔からは想像のつかないくらいに言葉巧みに笑いをとり、歌もダンスも見違える程上達していました。関西から長らく離れていたわたしにとって、君は唯一わたしと関西を結びつけてくれるひとでした。


関西の主軸のひとたちがどんどん表舞台から去ってゆく中、君は責任という重い荷物を背負わざるを得ませんでした。強くなるしかありませんでした。

大阪ロマネスクでたどたどしくて愛くるしいウインクをしていた君は、強さと聡明さを持った18歳になっていました。


18歳。大人と子供の境目。強くなったといってもまだまだ甘えたいよね。辛いときには辛いって叫びたいよね。でも自分の足で歩むしかない。

新しい道を開拓すること、仲間と離れて一人で歩み始めなければいけないこと、相当な勇気がなければ選択できなかったと思います。


辛いことや苦しいことを見せず、いつもキラキラした姿を見せてくれてありがとう。君の存在が、数え切れないひとの心に灯をともしていたんだよ。

君が過ごしたこの時間は君の人生の中でほんの一瞬の出来事でしょう。でもその一瞬が流れ星のように煌めいたものでありますようにと、エゴかもしれないけれど願っています。
そして、立ち続けた舞台が、仲間が、声援が、君のこれからの未来にとって少しでも糧になったらいいな。




君の旅を応援するかのように、もうすぐ桜の花びらが顔を出します。明日はいつも新しいと信じて。君の未来が輝かしいものでありますように!


傘はささないのがいいような

 
面と向かう世界じゃないから、言葉こそが唯一の真実。気持ちは言葉にしないと存在などしない。自分の感情の中のできるだけ柔らかい部分を言葉として落とした140字の世界では、言葉こそ、言葉だけがわたしの全てだ。それはまるで自分の影のようだと思う。自分自身で、自分自身じゃなくて。鏡を見たってそこには自分しか映らないけれど、斜め後ろにいる自分のアイデンティティ。だからその抽出してできたそれの中に違う要素を入れてはいけないのだと思う。自分だけしか見ない日記ですら、無意識に誰かに読まれることを想定して書くものだと某社会学者は言う。ならばツイッターなんてなおさらだ。受け手に見られる自分像を予想して作り上げたはずだ。フォロワーさんがわたしについて述べていただいたコメントは、元担時代のわたしの理想像そのもので、そう見えてるんだって純粋に嬉しかった。と同時に、チクリとトゲがささった。どこからやってきたのかは今は見ないふりをして。
 
 
 
忘れたと思い込んでいたはずのものが時折顔を出してきて、そのたびに弱くなる。顔だってうまく思い出せないのにその時の気持ちだけ残していくなんてずるいなぁなんて思いながらそのしこりを抱きしめている矛盾。わたしはいまだにレモンティーを飲めないままでいるよ。あのひとにもしこりが残っていればいいのになんて考えるのは馬鹿らしいかな。でもそう願ってる。
 
 
 
聴いてほしいと言われてメモを渡された。そこに書かれたアルファベットを打ち込んで、イヤホンをして目を瞑る。なんだか秘密を共有している気分になる。お礼と感想を送るとまた新しいおすすめを教えてくれた。少しの嘆息と甘酸っぱさを唇に灯して、わたしは懲りずに指先を邪気忍ばせて動かせる。